心理学者で和光大学名誉教授の岸田秀が亡くなったそうだ。
代表作『ものぐさ精神分析』はベストセラーだったので、ご存知の方も多いと思う。
私も高校生の頃にハマって、「ものぐさ」シリーズを始め、当時出ていた著書はほとんど読んだ。せいぜいまだ10冊程度だったが…。
岸田は「人間は本能の壊れた動物であり、幻想を本能の代わりとして生きている」といった「唯幻論」を軸に、様々な社会現象や人間心理を精神分析風に読み解いていた。そのエッセイがとにかく面白かった。
『嫉妬の時代』だったか、ロス疑惑を執拗に追った編集者のモチベーションは、裕福な遊び人の三浦和義への嫉妬に過ぎない、という分析なども印象に残っている。結局、三浦和義は有罪にはならず、疑惑のまま亡くなった。
岸田を入口に、フロイトやユングに向かった人も多かったと思うが、私には難解過ぎて無理だった…。
そういえば、昔、職場に和光大学卒業の人がいたので、岸田のことを尋ねたら、「ただの酔っ払いだよ」と言われて、少しガッカリしたのも覚えている。
改めて『ものぐさ精神分析』の目次を見ると、今でもかなり面白そう。またいつか、読み返したい。
写真は、あちこち家の中を探してようやく2冊だけ見つけた著書
