追悼・岸田秀

心理学者で和光大学名誉教授の岸田秀が亡くなったそうだ。

代表作『ものぐさ精神分析』はベストセラーだったので、ご存知の方も多いと思う。

私も高校生の頃にハマって、「ものぐさ」シリーズを始め、当時出ていた著書はほとんど読んだ。せいぜいまだ10冊程度だったが…。

岸田は「人間は本能の壊れた動物であり、幻想を本能の代わりとして生きている」といった「唯幻論」を軸に、様々な社会現象や人間心理を精神分析風に読み解いていた。そのエッセイがとにかく面白かった。

『嫉妬の時代』だったか、ロス疑惑を執拗に追った編集者のモチベーションは、裕福な遊び人の三浦和義への嫉妬に過ぎない、という分析なども印象に残っている。結局、三浦和義は有罪にはならず、疑惑のまま亡くなった。

岸田を入口に、フロイトやユングに向かった人も多かったと思うが、私には難解過ぎて無理だった…。

そういえば、昔、職場に和光大学卒業の人がいたので、岸田のことを尋ねたら、「ただの酔っ払いだよ」と言われて、少しガッカリしたのも覚えている。

改めて『ものぐさ精神分析』の目次を見ると、今でもかなり面白そう。またいつか、読み返したい。

写真は、あちこち家の中を探してようやく2冊だけ見つけた著書

映画『1975年のケルン・コンサート』

映画『1975年のケルン・コンサート』
シネマポストにて上映中

キース・ジャレットってご存知ですか?
即興ジャズピアニストで、1975年の録音が今も売れ続けている彼の伝説のコンサートを描いた映画がこれ。

ただ、主役は、そのコンサートを企画した18歳の女の子。
キース・ジャレットの演奏に衝撃を受けて「凄い!」とオペラハウスとかけあって興行を企画する。

でも、当然、そんなにスムースにはいかない…
様々なトラブルや苦悩があり、そこにキース・ジャレット本人の葛藤も重なっていく。

監督はアメリカ人だけど、撮影はドイツということで、
編集の面白さと映像のオシャレ感が丁度良い。
しかも、単館映画の魅力が満載で、これは大画面で見ておきたい。

今週金曜日、5月22日まで、大和町のシネマポストで上映中!

下関市民オーケストラの定期演奏会

下関市民オーケストラの定期演奏会本日5月17日、下関市民オーケストラの定期演奏会を見てきた。
小学校時代の同窓生がチェリストとして参加しているので誘われたのである。

演目は、
・チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
・コダーイ/ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲
・ヴォーン・ウィリアムズ/揚げひばり
アンコール:チャイコフスキー/花のワルツ

オーケストラは初体験。
クラシックもほとんど聴かない。

演目は知らない曲ばかりなので退屈かと思っていたけど、案外、飽きることなく聴いていた。
やはり、生楽器、それも大人数での生演奏は迫力があり、うっとりするものである。

流れがよくわからず、指揮者が出たり引っ込んだりしているうちに、アンコールへ。
唯一知っている「花のワルツ」が流れた。
一時期、車でよく聴いていた曲なので、個人的には格別なラストだった。

終演後、同窓生とも少し話した。
弦楽器が多い気がしたが、実際には通常より少なめらしい。
人数が足りないパートは、プロ奏者に依頼しているとのこと。
指揮者もプロだそうだ。

都市部ほどではないが、気づかないだけで身近にもこうした催しは時々ある。
今後は、こうした演奏会も小まめにチェックしてみたい。

下関海響マラソン2026

下関海響マラソンの受付が本日より始まり、今年も無事登録。
例年、受付は20時スタートであったが、今年は10時スタート。
午前10時だ。
仕事がある人は難しい…。
もっとも、昔ほどの人気も無いので、まだ登録できると思いたい。

昔は、受付開始から1~2時間は全然繋がらなくて、油断していると既定人数に達して締切なんてこともあったが、コロナ以降、参加費の高騰と共に、割合、繋がりやすくなった。

それにしても、どうして受付時間が変更されたのか。
今年度より、下関市役所の窓口受付の時間が16時30分までになっている。
これが影響しているのかもしれない…。

いろんな事が不便になっていく…
希望してた方が無事、登録できてると良いが…

街頭演説

本日、下関駅近くの郵便局前にて、秋山賢治市議と街頭演説を行いました。

「一人でも不安のない街」を課題とする私は、人口減少によって税収も減っていく中、知り合いの業者を挟みながら、昭和の箱モノ行政のように建設事業を進める前田市政について批判。

秋山市議からは、議会報告や、水道料金値上げへの支援策などについて話がありました。

演説後には、足を止めて聞いてくださった方々から質問も。
「立憲民主党は無くなったのか」
「中東情勢が不安定な中、個人で備蓄は必要なのか」
など、市議と私とでお答えしました。

物価高、将来不安、国際情勢――。
ただでさえ不安要素の多い時代の中で、国も自治体も、生活とは遠い法案や無駄な事業に力を注いでいる。

街頭に立つと、市民の皆さんの不安や戸惑いが、以前よりも強くなっていることを実感します。

演劇『サボテンの微笑み』

演劇『サボテンの微笑み』(ケムリ研究室)を北九州芸術劇場で観劇。

兄(赤堀)と妹(緒川)の一年間のドタバタを描いたシンプルな物語で、どこか昭和のメロドラマのようなわかりやすい展開。ただ、その奥には、親から受けた影響や家庭の歪みがずっと残り続ける怖さが少しずつ明かされる。

兄も妹も思いを寄せる人がいる。兄は他の男(瀬戸靖史)の意向を優先し、妹は気を掛けてくる作家(萩原)に自分の気持ちを打ち明けるが…。

舞台はとてもシンプルで、手前の部屋とガラス窓を挟んで奥に温室があるだけ。(※写真は幕間の休憩時に撮影)。それでも、光や音の演出が細かくて、まるで映画を観ているような感覚になるのが印象的。

ケラリーノ・サンドロヴィッチの作品は不条理なイメージがあったけど、今回はむしろ整理されていて、伏線もきちんと回収される。その分、逃げ場がなくて、登場人物の人生を真正面から見せられる感じがした。

萩原聖人が思いのほか良くて、そこも少し驚き。

人は簡単には環境から自由になれない。それでもどこかで「普通に幸せになりたい」と思い続けている。まさに私たちも抱える「日常のありふれた悩み」。そして、思ったようにはならないし、現実に翻弄されながらもたくましく生きていくのである。

『サボテンの微笑み』ケムリ研究室
演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:緒川たまき、瀬戸康史、萩原聖人、瀬戸さおり、清水伸、赤堀雅秋、鈴木慶一

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